マグロの魅力は香り
水産大学校 鷲尾圭司理事長いわく、マグロの本当の魅力は「香り」だそうだ。
理事長のお話を紹介すると、
実際、天然の鮮度のいいマグロには香りがある。欧州のイタリアからフランスでマグロ漁をやっている人々もマグロを香りで食べるという。だからその香りを邪魔しないドレッシングやソースでカルパッチョにして食べる。
しかし、その彼らは日本向けに蓄養されたマグロは食べない。「これはマグロじゃない」と言う。どうも100日を越えて蓄養したマグロは香りがなくなってしまうからのようだ。 ・・・香りがなくなるのは、餌の問題とも考えられるが、餌を工夫しても100日を越えると香りがなくなる。たぶん、自然界における緊張感がなくなってしまうためだと思う。
あれだけ広い海を泳ぐマグロをいただく以上、いちばん素晴らしい姿をいただくべきだと考えている。蓄養するにも、品質を安定させるための蓄養をしたほうがいい。まして、マグロを1キロ太らせるには餌となるイワシやさんま、イカなどが10キロ要るようなことは、食料資源的にももう許されない。
「香りの魚」という視点も忘れずに、マグロの価値を提案していくことが必要と締めくくった。
水産経済新聞の掲載記事はこちら ↓
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