2011年03月24日

御礼  気仙沼 臼井より

気仙沼より、(株)臼福本店の臼井です。
2日前より避難先の実家にやっと電気が戻りました。
今回の大津波で会社はほぼ全壊。代々続く本宅は仏壇、神棚とともに海の中に消えてなくなりました。

ブログすべて拝見させていただきました。
涙が出ました・・・ 暖かいエール、心に沁みました。
本当に本当に有難うございます。

私は当時海の前の会社にてデスクワークをしておりました。突然鳴り響く携帯からの緊急地震速報! またいつもの地震かと思っていたら、今回の地震はとてつもなく大きく、今までに経験したことのない想像を絶する大地震でありました。 いつ終わるのかわからないどこまでも続く縦揺れと横揺れ…会社の外壁は崩れ、鉄筋の事務所はゴムのように上下左右動いている。 私は会社が倒壊することを恐れ、社員を机下に隠れるよう指示をし、揺れが緩くなったすきに社外へ出るように大声を上げた。 これは間違いなく津波が来るはず。すぐさま社員に避難命令を出し、目の前にある貴重品、PCなどを持参して駐車場に走り、車に乗り社員共々そのまま裏山に逃げた。 山の上に行っても続いている余震。次々避難してくる人々。市内全域に大津波警報が鳴り響く。15分後位だろうか、沖のほうから見たことも無いような大白波が迫ってくる。電話は既に通じない。家にいる家族に今すぐ高台に避難するよう何度もメールを出すが返答なし。焦る、焦る… 沖に見えた大白波は大きな水壁となり陸を飲み込む。岸壁の突端にある大型油槽タンクがちぎれ、そのまま波とともに押し寄せる。沖へ避難しようと出港した数席の近海船があまりの大きさに恐れをなして引き返す。飲み込まれる近海船、続いて大型カーフェリー、バージ船、養殖いかだ、監視船、大型マグロ船が次々飲み込まれそのまま大きな水の壁とともに陸になだれ込む。いたるところで起きる爆発と白煙。これは映画?現実?嘘でしょ?目の前で起きていることが全く信じられない… その後、轟音とともに始る引き潮。目の前で家屋や車や人、全てを引き込んでいく恐ろしい引き潮。 数分後、さらに巨大化して押し寄せる第二波。もうだめだ… どこまでも大きな第二波。
もうやめてくれ。頼むからやめてくれ!


ブログを書いているいま、涙が止まりません。

私は運よく命があります。社員も家族も皆無事でした。
しかしながら、社船乗組員のご家族1名が命を落とされ、そして会社社員の家族1名が未だ行方不明であります。
かけがえのない家族を失った人たちのことを考えると、本当に本当に胸が痛みます。

未だ連絡が取れない人々…
避難所探しから安置所探しをする人たち…
奥さんが流された、子供が流されたという友人知人も沢山おります。
取引業者の社長や社員の方々も未だ行方知れずの方もおります。
本当に本当に無念でなりません。

全て俺の夢であって欲しい、未だそう願いながら毎日朝を迎えています。
全国各地、沢山の方々励ましのメールや電話をいただきました。
有難うございます。本当に有難うございます。

2日前までは社員一同で船員家族の安否確認に歩き回り、いまは会社の再建と地域の復興のため、手探り状態ではありますが出来ることを一つずつこなしているところです。やるべきことは山積みですが、いまの自分に出来ることを考え、一歩ずつ進んでいこうと思っております。
命があっただけ、社員そして家族が無事であっただけで十分です。
今は頑張るしかありません。皆様からいただいた暖かいエールを力に変え、必ずや再建して見せます。自社の再建ため、地域の復興のためにも自分にできる精一杯の力で頑張る所存です。

絶対に諦めません!今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。


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